自動車は凶器にもなる

自動車は凶器にもなる

何年か前、某県で

暴走族取締り中の深夜、停止した暴走族の普通乗用自動車に運転席側から職務質問
した覆面パトカーの警察官が、同普通乗用自動車の運転席に手を掛けた瞬間急発進
されたのです。
その普通乗用自動車の運転手は、警察官を振り落とそうと蛇行しながら走行しまし   た。警察官は引きずられたまま500メートル程先で振り落とされて怪我を負った
という事件がありました。
誰でも、人間を引きずったまま車を走らせれば「怪我をさせてしまう」と言うことは知っているはずです。しかも捕まるのを恐れた運転手は「警察官がどうなろうと構わない、たとえ死んだり怪我をしても関係ない」という気持ちで車を蛇行させて運転し、結果、職務遂行中の警察官に怪我を負わせたのです。

かなり昔の話ですので、罪名は何で検察庁に送致したか忘れましたが、当時公務執行妨害罪はもちろんのこと、殺人未遂罪も視野に入れていた事を思い出します。

また最近では、某県で連続する下着泥棒の張り込みをしていた夫婦が下着泥棒を発見、犯人が車で逃走しようとしたので夫が犯人の車の屋根に飛び乗り何キロもそのままの状態で走行され、スピードが落ちたところで身の危険を感じ飛び降りて脱出したという事件も
ありました。一つ間違えば惨事となることは明らかです。

このように、自動車もれっきとした凶器になり得るのです。前記のように故意に人を引きずったり、人を屋根に乗せながら何キロも走行するということは無いにしても、車は凶器になる ということを念頭に置き慎重な運転を心がけたいものです。

交通事故鑑定人K

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